前回は、父が買ってくれたトーキングカードが、今の英語の仕事につながっている話を書きました。けれど、父から受け取ったものは、そうしたプラスのものばかりではありません。気づかないうちに、あまり良くない癖まで受け継いでいることもあります。今回は、そのマイナスの面について書いてみたいと思います。
「耳が痛くなるまで怒らないで」
僕には2人の子供がいます。子供が何か間違ったことをすると、つい怒鳴ってしまうことがありました。子供たちからは「耳が痛くなるまで怒らないで」とよく言われていたのですが、なぜ自分が怒鳴るように怒ってしまうのか、その理由を深く考えたことはありませんでした。
父の怒り方を無意識に真似ていた
父との関係を文章に書き記していくうちに、あらためて気づいたことがあります。父は、僕が子供の頃、容赦なく怒る人でした。
冷静に考えてみると、僕が子供を怒鳴ってしまうのは、父の怒り方を無意識のうちに真似ていたからだろうと思います。「厳しく育てられた人は、自分の子供も厳しく育てる」とよく言われますが、僕の場合は「怒鳴られて育った人は、自分の子供も怒鳴ってしまう」ということだったのでしょう。
怒りそうな瞬間に ひと呼吸置けるようになった
文章にして、はっきり自覚できてから、変化がありました。怒りそうになった瞬間に「あ、今、父ちゃんと同じ怒り方になりそうだ」と思い、一瞬、自分の行動を止められるようになったのです。そこで、ひと呼吸置いてから、話をするようにしています。
今のところ、子供たちから「耳が痛くなる」という苦情は出ていません。もっとも、怒りを抑えながら話す今の僕の方が、かえって怖いと思われているかもしれません。その感想は、まだ届いていませんが。
気づくことができれば、そこから少しずつ変えていくことができる。これも、文章にして向き合うことの効果のひとつです。
受け取ったものを点検して選ぶ
父から受け取っているものは、良いものばかりではありません。前回書いたように、知らず知らずのうちに助けられていることもあれば、今回のように、無意識に真似ている、あまり良くない癖もあります。
大切なのは、全部を「父のせいだ」と片付けることではありません。受け取って残したいものと、自分の代で変えていきたいものを、ひとつひとつ点検して選ぶことです。
もし、自分の中に「なぜいつもそうしてしまうのだろう?」というパターンがあるなら、その始まりをたどってみてください。父親との関係の中に、思いがけない発見があるかもしれません。
まずは、ついやってしまうこと——怒り方、口グセ、人との距離の取り方など——をひとつ書き出し、「父にも同じところがあっただろうか」と少し考えてみてください。18の質問にも、「自分の中に感じる、父とそっくりだと思う部分」や「今振り返って、父のやり過ぎだったと思うこと」を振り返る問いがあります。
繰り返しているパターンは自分では見えにくい
ただ、自分が繰り返しているパターンには、一人ではなかなか気づけません。僕自身、子供たちに何度も言われていたのに、それが父の怒り方だとは、文章にするまで思いもしませんでした。
それに、自分の子供への接し方に関わることは、一人で向き合うと、自分を責める気持ちばかりが強くなってしまうこともあります。
一人で振り返るのが難しいと感じたら、お電話で一緒にお話ししながら整理していきましょう。自分を責めるためではなく、父から受け取ったものの中から、残したいものと手放したいものを一緒に見つけていく時間です。
「父と同じことをしている気がする」——そのひと言だけで構いません。ココナラのメッセージから、気軽に声をかけてください。
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