このブログは、基本英文700選を覚えるために、伊藤和夫先生の物語を自分なりに想像・創作したものです。史実として書いているわけではありませんので、その点をご了承の上お読みください。
伊藤先生は、東京大学哲学科を卒業されています。散歩は、哲学者と切っても切れない縁があると思います。伊藤先生も毎日散歩されていたと思います。
642. 私は雨の日以外は毎日散歩します。
I take a walk every day except when it rains.
ご自身の思索のために毎日欠かさず散歩されていたと思いますが、健康のためでもあったと思います。そして、若い頃、大病を患い、長い療養生活を送った伊藤先生は、激しい運動をやりたくても、医者からは、次のように言われていたのではないでしょうか?
426. 運動も過度になると有害無益である。
Exercise, if carried to excess, will do you more harm than good.
だからこそ伊藤先生にとって、散歩は、身体に無理のない、ちょうどよい運動だったのだろうと想像します。そして、基本英文700選を読んでいると、散歩しながら、伊藤先生が、ゆっくりと景色を楽しみ、思いがけない出来事にも出会った様子がうかがえます。今回は、そんな散歩道での景色と出来事についての文章を基本英文700選から紹介したいと思います。
北海道の平原
伊藤先生にとって散歩は、もしかしたら生きがいだったかもしれません。もしかしたら、散歩を楽しむために、北海道の草原まで足を伸ばしたかもしれません。草原(plain)の意味を【OED】で調べると、plain: a large area of flat land with few trees と定義されています。この定義から、北海道にある、見渡す限りの平原を思い浮かべました。草原の景色が、素敵な夏の末から秋にかけて、北海道を訪れていたのではないでしょうか?
207. 夏の末と秋には紅葉が見られるが、それは、この平原でもっとも美しい光景である。
In late summer and autumn are seen the tints of color, which are the crowning beauty of the plain.
もうひとつの草原・plain です。
198. 初秋のころほど、その平原が美しく見えるときはない。
At no time does the plain look so perfect as in early autumn.
北海道の田舎道を歩いていると、奇妙な植物が目に付きます。
585. この奇妙な植物についてはほとんど知られていない。
Little is known of this curious plant.
北海道の自然の中で、伊藤先生は、時にはひとり座り、風の音を聞いていたのではないでしょうか?
402. 彼は風の音に耳を澄ましながら、長い間座っていた。
He sat for a long time, listening to the sound of the wind.
あるいは海辺を歩いていたのかもしれません。
18. 波の音のほかは何ひとつ聞こえなかった。
Nothing was to be heard except the sound of the waves.
街灯のない北海道の田舎道を歩いていると、ふとあたりが明るくなったと思ったら、
639. 月が雲のうしろから顔を出した。
The moon came out from behind the cloud.
基本英文700選の文章を読んでいると、もしかしたら、伊藤先生は、夏の終わりから秋にかけて北海道旅行を楽しまれていたのかもしれませんね。
思いがけない出来事
もちろん、伊藤先生は、家の近所でも散歩されていたと思います。
そんな近所の公園を歩いている時でした。
281. 私が公園を散歩していると、私の名前を呼ぶのが聞こえた。
I was walking in the park, when I heard my name called.
家の近くを歩いていると、まったく見覚えのない人から肩を叩かれたこともあったようです。
123. 見知らぬ人が後ろから私の肩をたたいた。誰か他の人と間違えたに違いない。
A stranger tapped me on the shoulder from behind. He took me for some other person, I’m sure.
逆に、自分の知り合いだと思い込み、近づいてみれば人違いだったということもあったようですね。
438. 彼の父だと思った人は、まったく知らない人だった。
The man who I thought was his father proved to be a perfect stranger.
散歩の途中、ちょっと一息つこうと自動販売機に小銭を入れたのに、缶ジュースがどうしても出てこない、というささやかな災難に見舞われたこともあったようです。
34. お金を入れたが、缶ジュースはどうしても出てこない。自動販売機は壊れているに違いない。
I put the money in, but the can of juice will not come out. The vending machine must be out of order.
散歩の楽しさを知っている伊藤先生は、あまり歩かない今の人を嘆いていたかもしれません。
174. 今では交通機関が発達したため、歩く人が少ないのは遺憾である。
It is regrettable that few people (should) walk today because of the development of traffic facilities.
伊藤先生は、散歩するとき、お供の方がいたかもしれないとの話や、地理教示したり、歩きながらふと口にする独り言については、次回のブログで紹介したいと思います。
日本語から英語を思い出しましょう
今回の記事に登場した13文です。日本語を見て、英文を思い出してみてください。新・基本英文700選内の番号も付記しました。
- 私は雨の日以外は毎日散歩します(642)
- 運動も過度になると有害無益である(426)
- 初秋のころほど、その平原が美しく見えるときはない(198)
- 夏の末と秋には紅葉が見られるが、それは、この平原でもっとも美しい光景である(207)
- 月が雲のうしろから顔を出した(639)
- 波の音のほかは何ひとつ聞こえなかった(18)
- この奇妙な植物についてはほとんど知られていない(585)
- 彼は風の音に耳を澄ましながら、長い間座っていた(402)
- 私が公園を散歩していると、私の名前を呼ぶのが聞こえた(281)
- 見知らぬ人が後ろから私の肩をたたいた。誰か他の人と間違えたに違いない(123)
- 彼の父だと思った人は、まったく知らない人だった(438)
- お金を入れたが、缶ジュースはどうしても出てこない。自動販売機は壊れているに違いない(34)
- 今では交通機関が発達したため、歩く人が少ないのは遺憾である(174)
思い出せなかった英文は、エピソードに戻り、俳優になったつもりで、感情を込めたり、時にジェスチャーを交えて、英文を声に出して読むと、記憶として定着しやすくなると思います。試してみてください。
もし、「新・基本英文700選」がお手元になければ、ぜひ手に入れてください。そして、伊藤先生がどのような想いを込めて、一つ一つの単語や表現を選んだかを想像されると、記憶に残りやすくなると思います。
次回もどうぞよろしくお願いします。

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