【問12】借地借家法・借家(解約申入れ・法定更新・造作買取・取壊し予定)

宅建試験対策[Gemini×プロ教材]

【問12】(借地借家法・借家)は、私たちが生活する「住まい」や「店舗」の貸し借りがテーマです。

ここでの「フェア・公正(Fairness)」の基準は、「生活の基盤である家を追い出されない権利(借主保護)」と「自分の所有物を過度な負担なく管理したい権利(貸主の利益)」の折り合いにあります。

それでは、自問自答形式で「公正な取引」の視点を整理していきましょう。

【問12】のリード文です。

【問12】 Aを賃貸人、Bを賃借人とする甲建物の賃貸借契約(定期建物賃貸借契約及び一時使用目的の建物の賃貸借契約を除く。以下この問において「本件契約」という。)に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。

最初に言葉の意味を確認しましょう。

「定期建物賃貸借契約及び一時使用目的の建物の賃貸借契約を除く」との意味を明らかにしましょう。

そのフレーズ、契約書の冒頭や試験問題でよく見かけますが、一言で言うと「更新するのが当たり前の、ごく普通の賃貸借契約(普通建物賃貸借)」を指しています。

「公正・フェア」という視点で言うと、法律が「一度貸したら、正当な理由がない限り、大家さんは返してと言えない」という、極めて借主保護の強い「標準モード」で勝負しますよ、という宣言です。

なぜこの2つを除外するのか、その点を整理してみましょう。


1. 普通建物賃貸借(今回の主役)

世の中のアパートやマンションの契約の多くがこれです。

  • 特徴: 期間が来ても「自動的に更新」されるのが原則。
  • フェアの視点: 借主が「住む場所を失う恐怖」を感じなくて済むように、大家さんが解約するには「自分で住む必要がある」などの「正当事由」という高いハードルを課しています。

2. 除外された「定期建物賃貸借」とは?

  • 特徴: 期間が来たら「絶対に終了」し、更新がありません。
  • なぜ除外?: これは「更新がない」ことが大前提の特殊なルール(公正証書が必要、事前の説明が必要など)で動くため、普通借家の「更新拒絶のルール」を問う問題には馴染まないからです。

3. 除外された「一時使用目的」とは?

  • 特徴: 「家の建て替えの間だけ半年借りる」「選挙事務所として1か月だけ借りる」といったケースです。
  • なぜ除外?: 短期間だと分かって借りている人に、強い「借主保護」を与える必要はありませんよね。これは借地借家法の厳しいルールの多くが適用外になる「例外中の例外」なので、標準的なルールの確認からは外されます。

比較まとめ:3つの契約タイプ

「公正・フェア」の度合いが、借主から見て「甘口・中口・辛口」に分かれているイメージです。

契約の種類更新の有無大家さんからの解約フェアの視点
普通建物賃貸借 (今回の主役)あり (原則)正当事由が必要 (厳しい)借主の生活基盤を徹底的に守る
定期建物賃貸借 (除外)なし (絶対)期間満了で終了「期間限定」という約束を重視する
一時使用目的 (除外)なし (短期)契約通り終了そもそも保護する必要が薄い

【 氣置くポイント】

「~を除く」=「最強の借主保護ルール(普通借家)だけで考えろ!」

大家さんが「更新したくない」と言っても、簡単には認められない「不平等なほどに借主に優しい世界」が舞台。

この一文があることで、私たちは「正当事由はあるかな?」「法定更新されるかな?」という、借地借家法の最も熱い(そして試験に出る)メインディッシュに集中できるわけです。

この「標準モード」のルール、スッキリとイメージできましたでしょうか?

では、もう一度リード文を確認しましょう。

【問12】 Aを賃貸人、Bを賃借人とする甲建物の賃貸借契約(定期建物賃貸借契約及び一時使用目的の建物の賃貸借契約を除く。以下この問において「本件契約」という。)に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。

(どうゆうこと?)オーナーAが、Bに建物を貸しました。普通の賃貸借契約です。この契約がいつ終わるのか、設備はどうなるのか、という現場で頻発するトラブルが舞台です。


【問12】テーマ:借家(更新・解約・特約の有効性)

選択肢1番です。

1 本件契約が期間の定めがないものである場合において、A又はBから相手方に対して解約の申入れをしたときは、当該申入れの日から6か月を経過することによって、本件契約は終了する。

(どうゆうこと?)「期間の定めがない」契約。A(貸主)からもB(借主)からも、解約を申し入れたら「6か月後」に終了する、というルールはフェアか?


■ 選択肢 1 この場合、下記理由からフェアだとは言えないので「不正解:×」です

  • 貸主(A)から: 借主の生活を守るため、「6か月」の猶予と「正当事由(どうしても返してほしい理由)」が必要です。
  • 借主(B)から: 借主はもっと身軽であるべきです。民法のルールにより、「3か月」経てば終了できます。 借主にまで6か月の縛りをつけるのは、引っ越しや転勤の自由を奪うことになり、借主にとってアンフェアです。法律は「弱い立場の借主には短い期間での脱出」を認めています。

それでは、選択肢2番です。

2 本件契約が期間を2年とするものである場合において、A及びBのいずれも期間の満了の1 年前から6か月前までの間に相手方に対して更新をしない旨の通知をしなかったときは、本件契約は、期間を2年として、従前の契約と同一の条件で更新されたものとみなされる。

(どうゆうこと?)2年の契約。お互い何も言わずに期限が来たら(法定更新)、また「2年の契約」として繰り返されるのはフェアか?


■ 選択肢 2 の場合、同一条件で更新されないため「不正解:×」です

更新されること自体はフェアですが、更新後は「期間の定めがない契約」に切り替わります。

もしまた「2年」と固定してしまうと、途中で解約したいときに違約金が発生するなど、Bを縛りすぎてしまう可能性があるからです。「住み続けられる安心」は与えつつ、「いつでも(3か月前の予告で)出られる自由」もセットで与えるのが、更新後のフェアな形です。

では、選択肢3番です。

3 AB間において、造作買取請求権は行使しない旨の特約があった場合、この特約は有効で
ある。

(どうゆうこと?)Bが勝手に(または承諾を得て)つけたエアコンや畳を、退去時に「Aさん、買い取ってよ!(造作買取請求権)」と言えないようにする特約は有効か?


■ 選択肢 3 の場合、貸主に買い取らせるのはアンフェアなので「正解:〇」です

借主が勝手につけたものを、貸主に強制的に買い取らせるのは、貸主にとって予想外の出費(経済的損害)となり、アンフェアになり得ます。

「勝手につけてもいいけど、最後は自分で持っていってね(または置いていくだけにしてね)」とあらかじめ決めておくことは、ビジネス上の公正な合意として尊重されます。

最後の選択肢4番です。

4 本件契約が借地借家法第39条に規定する取壊し予定の建物の賃貸借であり、甲建物を取り壊すこととなる時に本件契約が終了する旨の特約を定める場合、本件契約は、公正証書によってしなければならない。

(どうゆうこと?)「数年後に壊す予定のビル」を期間限定で貸す場合。壊す時に契約が終わるという特約は、「公正証書」で作らないと無効なのか?


■ 選択肢 4 の場合、公正証書を作成する必要はないので「不正解:×」です

取壊し予定の建物を有効活用するのは社会的に良いことですが、借主が「いつ壊すか聞いてなかった!」と揉めるのを防ぐため、証拠は必要です。

しかし、定期借地権のように「公正証書」という非常に重い手続きまで求めるのは、期間限定の古い建物にはハードルが高すぎ(アンフェア)です。単なる「書面(契約書)」で理由を書いておけば、公正な契約として認められます。


【 氣置くポイント 】

【 借家のバランスシート 】

  1. 「解約」は非対称: 貸主からは6か月(+理由)、借主からは3か月。これが「住まい」を守るための公正な不平等。
  2. 「造作(エアコン等)」は特約で封印: 「買い取れ!」という借主のわがままから貸主を守る特約はOK!
  3. 「取壊し予定」は書面で: 公正証書まではいらない。理由を書いた「紙」があれば約束は有効。

宅建士としての「公正な取引」の眼差し

この問題から学べるのは、「強行規定(借主に不利な特約は無効)」にも例外があるということです。

特に「造作買取請求権の排除(選択肢3)」が有効であることは、実務上の賃貸借契約書ではほぼ100%盛り込まれる「鉄板の条項」です。

「借主を一方的に守るのではなく、貸主が不当な負担を負わないように調整する」

この双方向のフェアネスを理解することが、トラブルを未然に防ぐプロの知識となります。

以上、理解できたでしょうか? 過去問で確認しましょう。

目標:根拠を説明でき正解にたどり着く

【問 12】 Aを賃貸人、Bを賃借人とする甲建物の賃貸借契約(定期建物賃貸借契約及び一時使用目的の建物の賃貸借契約を除く。以下この問において「本件契約」という。)に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。
1 本件契約が期間の定めがないものである場合において、A又はBから相手方に対して解約の申入れをしたときは、当該申入れの日から6か月を経過することによって、本件契約は終了する。
2 本件契約が期間を2年とするものである場合において、A及びBのいずれも期間の満了の1 年前から6か月前までの間に相手方に対して更新をしない旨の通知をしなかったときは、本件契約は、期間を2年として、従前の契約と同一の条件で更新されたものとみなされる。
3 AB間において、造作買取請求権は行使しない旨の特約があった場合、この特約は有効である。
4 本件契約が借地借家法第39条に規定する取壊し予定の建物の賃貸借であり、甲建物を取り壊すこととなる時に本件契約が終了する旨の特約を定める場合、本件契約は、公正証書によってしなければならない。

どうでしょうか? 根拠が説明でき、正解にたどり着くことができたでしょうか?

不明確な点に関しては、自問自答形式に戻り、確認して、根拠が言えるようにしましょう。

根拠が説明でき、正解にたどり着けたら、今回は、以上です。お疲れさまでした。

  • このブログは、不動産適正取引推進機構で公開されている過去問を元に、自分の勉強用として、Gemini と共に作成した自問自答形式の資料です。
  • 試験対策として、過去問を1問1問解いていくのも良いと思いますが、試験に合格するためには、「体系的なカリキュラム」が欠かせません。「AIで深く納得」し「オンライン講座で広く網羅する」方針が賢明だと思います。興味のある方は、一度チェックしてみてください。

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