ハイサイ! 前回は、「方言(言葉)」の壁が、沖縄の子供たちの学力に影響していたかもしれない……という少し真面目なお話をしました。
でも、僕が本土(ヤマト)で暮らし始めたとき、「あ、沖縄の学力が低い理由は、言葉だけじゃないな」と痛感した、もう1つの決定的要因があります。
それは、「気候」です。
今回は、僕が19歳で本土に来たときに体験したことと、そこから見えた「沖縄の学力の未来」についてお話しします。
19歳の春、東京で「しもやけ」になりました
僕は、19歳のとき、初めて沖縄を出て、東京に出て来ました。 時期は3月でした。 本土の人にとっては、「もうすぐ春だね」「暖かくなってきたね」と心が弾む季節でしょう。
しかし、沖縄育ちの僕にとってはまだ寒く感じていました。 あまりの寒さに、なんと手が「しもやけ」になってしまったのです(笑)
手が赤くなるという、 沖縄では見たこともない症状に、本当に驚きました。
なぜ沖縄では本を読まなかったのか?
正直に言います。私は沖縄にいた19年間、読書が習慣として身につきませんでした。 なぜか? 暑くて、集中できなかったからです。
沖縄の高温多湿な空気の中では、じっとしていても汗が吹き出します。 そんな中で、目で文字を追うなんて、結構難しい事だと思います。
でも、本土の「寒さ」「涼しさ」は違いました。 ひとりで部屋の中にいると、自然に本に手が伸びて、本を読んでいる自分がいました。
その時、確信しました。 「あぁ、沖縄の学力が低いと言われるのは、能力のせいじゃない。単に、暑すぎて勉強できる環境じゃなかったんだ!」
男子の夏の風物詩「コンクリート冷却材」
当時の学校の暑さを物語る、忘れられない光景があります。
僕が小学生の頃、暑い季節、休み時間になると、男子は、すぐに校庭で遊ぶ……かと思いきや、ある奇妙な行動をとっていました。
それは「自分のほっぺたを、コンクリートの柱や壁にぴったりと接触させる」ことです。日陰になっているコンクリートの壁は、そこだけ少しひんやりしているんです。体が熱くなっている僕たち男子生徒は、少しの涼しさを求めて、まるでヤモリのように壁に顔をくっつけてじっとしていました。
「あぁ〜、冷たくて、気持ちいい……」
それが、僕たち小学校の夏の風物詩でした。 今思えば、そんな「生き残るのに必死」な環境で、静かに席に座って勉強しろというのが無理な話だったのかもしれません(笑)
データが証明!エアコン装備で勉強し始める
「暑さは、ただの言い訳でしょ?」 そう思うかもしれません。でも、僕の経験から、「暑さ」が、学力の低さの一因になっているように思います。
かつて、沖縄の学校にはエアコンがありませんでした。「窓を全開しているから涼しいさ~」なんていう根性論で、その結果、子供たちは、ほっぺたを壁につけて体を冷やしていました。
しかし、文部科学省の最新調査(令和6年頃)によると、沖縄県の公立小中学校普通教室のエアコン設置率が100%に達しているそうです。
ここまで環境が整備されていたら、もうコンクリートにへばりつく小学生はいないでしょう。この快適な「涼しさ」を手に入れた今の沖縄の子供たちは、「暑さ」という最大のハンデを克服したと言えると思います。
その結果、沖縄の子供達の学力は、徐々に上がつつあり、科目によっては全国平均に迫る勢いですし、小学生では全国水準に近づき、中学生でも改善の兆しが見えるようです。
エアコン完備が学習環境を改善し、効果が出始めているように思います。
環境さえ整えば ウチナーンチュは強い
- 言葉のハンデ(前回の記事):世代交代で解消しつつある。
- 暑さのハンデ(今回の記事):エアコン完備で解消した。
こう考えると、これからの沖縄の子供たちの可能性は無限大だと思いませんか? もともと感性が豊かで、生きる力を持ったウチナーンチュが、論理的思考と集中力を手に入れたら、鬼に金棒です。
これからの沖縄は、観光だけでなく「人材」でも日本を驚かせるかもしれません。
もし、沖縄へ旅行される機会があったら、エアコンのなかった時代に勉強をしていた、沖縄の人から、その当時の話しを聞くのも面白いと思います。
沖縄旅行を考えているのでしたら、僕の実家近くの老舗の旅行会社「沖縄ツーリスト」さんがオススメです。


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