【問7】賃貸借・請負・不当利得(三者の関係)

宅建試験対策[Gemini×プロ教材]

【問7】は、「オーナー(A)、テナント(B)、修理業者(C)」の三つ巴のトラブルですね。

これも「公正・フェアを実現する」の視点で見ると、なぜこの結論になるのかが痛いほどよく分かります。

特にこの問題は、「契約の相手は誰か?(筋を通す)」という点が、公正さを判断する最大の基準になります。

それでは、自問自答形式で整理していきましょう。


【問7】テーマ:賃貸借・請負・不当利得(三者の関係)

■ リード文の状況

【問7】Aは自己の所有する甲建物を事務所としてBに賃貸し(以下この問において「本件契約」という。)、その後、本件契約の期間中に甲建物の屋根に雨漏りが生じたため、CがBから甲建物の屋根の修理を請け負い、Cによる修理が完了した。この場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

(要するにどんな状況?)A所有のビルを、テナントBが借りている。雨漏りしたので、Bが業者Cに修理してもらった。

1 BがCに修理代金を支払わないまま無資力となり、賃料を滞納して本件契約が解除されたことにより甲建物はAに明け渡された。この場合、CはAに対して、事務管理に基づいて修理費用相当額の支払を求めることはできない。

(言い換えると)テナントBがお金を払わず夜逃げした。ビルは直ってオーナーAに戻った。修理業者Cは、オーナーAに対し、「事務管理(Aさんのためにやってあげた)」という理屈で、Aに修理代を請求できるか、できないか?


■ 選択肢 1 「請求できない」ので(正解:〇)です

なぜなら、Cはあくまで「Bとの契約」で仕事をしたのであり、「Aのために(おせっかいで)」仕事をしたわけではないからです。

もしこれを認めてしまうと、オーナーAは「頼んでもいない高額な工事代金」を、いきなり業者から請求されることになり、Aにとってアンフェア(不意打ち)だからです。オーナーAさんは、もっと安い業者を知っていたかもしれません。

結論:事務管理として支払いを求めることはできない。選択肢1は「正解:〇」です。

では「選択肢2番」を見てみましょう。

2 BがCに修理代金を支払ったとしても、本件契約において、Aの負担に属するとされる甲建物の屋根の修理費用について直ちに償還請求することができる旨の特約がない限り、契約終了時でなければ、BはAに対して償還を求めることはできない。

(言い換えると)雨漏り(必要費)をテナントBが自腹で直した。Bは、契約終了時まで待たないと、オーナーAに「金返せ」と言えないのか?


■ 選択肢 2「直ちに請求できる」ので(不正解:×)です

「雨漏り」は、直さないと住めない緊急事態です。本来はオーナーAが直すべき義務(保存義務)です。BがAの代わりに立て替えたのですから、「今すぐ返してあげる」のがフェアです。契約終了まで何年も待たせるのは、Bにとって酷です。※壁紙の張替えなど、グレードアップする「有益費」は終了時でOKですが、「必要費」は即時です。

結論:直ちに償還請求することができる。選択肢2は「不正解:×」です

では「選択肢3番」です。

3 BがCに修理代金を支払わない場合、Cは、Bが占有する甲建物につき、当然に不動産工事の先取特権を行使することができる。

(言い換えると)テナントBが金を払わないからといって、業者CはオーナーAの建物に勝手に「先取特権(担保)」をつけて、競売にかける準備をしていいか?


■ 選択肢 3「不動産工事の先取特権」を使えるのは「オーナーA自身が工事を頼んだ(または承諾した)」時だけなので(不正解:×)です。

オーナーAさんが知らないところで、テナントBが勝手に頼んだ工事によって、Aさんの大切な不動産にキズ(担保)をつけられるのは、Aさんにとってあまりにアンフェア(権利侵害)です。

結論:当然に行使することはできない。 選択肢 3は「不正解:×」です。

では「選択肢4番」です。

4 BがCに修理代金を支払わないまま無資力となり、賃料を滞納して本件契約が解除されたことにより甲建物はAに明け渡された。本件契約において、BがAに権利金を支払わないことの代償として、甲建物の修理費用をBの負担とする旨の特約が存し、当該屋根の修理費用と権利金が相応していたときであっても、CはAに対して、不当利得に基づいて修理費用相当額の支払を求めることができる。

(言い換えると)「権利金(礼金)はナシにする代わりに、修理代はテナントB持ちね」という特約があった。それなのに、業者Cは「Aさん、タダで屋根が直って得しただろ?(不当利得)」と言って、Aに請求できるか?


■ 選択肢 4「不当利得」として請求できないので「不正解:×」です。

一見、Aは得をしたように見えますが、実は「権利金(利益)をもらわない」という形で、すでに代償を支払っています。

Aは「権利金ゼロ」という痛み分けをしているのに、さらに修理代まで払わされたら、「二重払い」になり、Aにとってアンフェアです。

Aが得をしているのは「不当(ズル)」ではなく、正当な契約(特約)の結果です。

結論:不当利得として支払いを求めることはできない。選択肢4は「不正解:×」です。


【 氣置ポイント(Ki-oku Point)】

【 契約の壁 】 業者Cの契約相手は、あくまでテナントB!

「かわいそうだから」といって、壁を飛び越えてオーナーAに請求するのは「アンフェア」である!

いかがでしょうか?

この問題は、一見すると「タダ働きになった業者Cがかわいそう」に見えます。

しかし、「誰と誰が契約したのか?」「オーナーAに落ち度はあるのか?」という公正・フェアな視点から見ると、「CはAに請求できない:選択肢1」という結論が、実は最も筋が通った(Aを守るための)正解であることが分かります。

以上、理解できたか、過去問で確認しましょう。

目標:根拠を説明でき、正解にたどり着くこと

【問7】 Aは自己の所有する甲建物を事務所としてBに賃貸し(以下この問において「本件契約」という。)、その後、本件契約の期間中に甲建物の屋根に雨漏りが生じたため、CがBから甲建物の屋根の修理を請け負い、Cによる修理が完了した。この場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
1 BがCに修理代金を支払わないまま無資力となり、賃料を滞納して本件契約が解除されたことにより甲建物はAに明け渡された。この場合、CはAに対して、事務管理に基づいて修理費用相当額の支払を求めることはできない。
2 BがCに修理代金を支払ったとしても、本件契約において、Aの負担に属するとされる甲建物の屋根の修理費用について直ちに償還請求することができる旨の特約がない限り、契約終了時でなければ、BはAに対して償還を求めることはできない。
3 BがCに修理代金を支払わない場合、Cは、Bが占有する甲建物につき、当然に不動産工事の先取特権を行使することができる。
4 BがCに修理代金を支払わないまま無資力となり、賃料を滞納して本件契約が解除されたことにより甲建物はAに明け渡された。本件契約において、BがAに権利金を支払わないことの代償として、甲建物の修理費用をBの負担とする旨の特約が存し、当該屋根の修理費用と権利金が相応していたときであっても、CはAに対して、不当利得に基づいて修理費用相当額の支払を求めることができる。

根拠が説明でき、正解にたどり着くことができたでしょうか?

不明確な点に関しては、自問自答形式に戻り、確認して、根拠が言えるようにしましょう。

根拠が説明でき、正解にたどり着けたら、今回は、終了です。

お疲れさまでした。

  • このブログは、不動産適正取引推進機構で公開されている過去問を元に、自分の勉強用として、Gemini と共に作成した自問自答形式の資料です。
  • 試験対策として、過去問を1問1問解いていくのも良いと思いますが、試験に合格するためには、「体系的なカリキュラム」が欠かせません。「AIで深く納得」し「オンライン講座で広く網羅する」方針が賢明だと思います。興味のある方は、一度チェックしてみてください。

▼ お勧めオンライン講座【SMART合格講座】です。

【広告】 AI × プロ講師の「二刀流」戦略! | Web 3.0 時代の生き方

コメント

タイトルとURLをコピーしました