【問11】借地借家法・借地(対抗要件・地代増減請求・定期借地権)

宅建試験対策[Gemini×プロ教材]

【問11】(借地借家法・借地)は、土地を借りて家を建てるという、人生をかけた大きな取引がテーマです。

ここでの「公正・フェア(Fairness)」の基準は、「一度貸したらなかなか返ってこない土地オーナーの権利」と「生活やビジネスの基盤である家を守りたい借主の権利」の究極のバランス調整にあります。

それでは、自問自答形式で、プロの視点を整理していきましょう。どのような状況なのかリード文を確認しましょう。

【問 11】 AがBとの間で、A所有の甲土地につき建物の所有を目的として一時使用目的ではない賃貸借契約(以下この問において「本件契約」という。)を締結する場合に関する次の記述のうち、借地借家法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

(どうゆう状況?)オーナーAが、Bに建物を建てるための土地を貸しました。この「借地権」をめぐるトラブルや特別な契約ルールを判定します。

まずは、選択肢1番です。

1 甲土地にBが賃借権の登記をしなくても、Bの配偶者であるCを所有者として登記されている建物が甲土地上に存在する場合には、甲土地がAからDに売却されても、BはDに対して甲土地に賃借権を有していることを主張できる。

(どうゆうこと?)借主Bが土地を借りている。その土地の上に家を建てたが、登記を「妻のC」の名前でしてしまった。その後、土地のオーナーがAからDに変わったとき、Bは「妻の名前で登記があるんだから、俺が借りてるのは分かるだろ!」と新しいオーナーDに主張できるか?


【問11】テーマ:借地権の対抗力と定期借地権


■ 選択肢 1 の場合、主張できないので「不正解:×」です

公正な取引には、第三者(D)から見て「誰が権利者か一目でわかること」が不可欠です。 Dが登記簿を見て「Cさんの家だ」と思っても、借主がBさんであることまでは分かりません。家族ならいいだろうという「甘え」を許すと、不動産取引のルールがガタガタになり、買い手にとってアンフェア(不測の損害)になります。

「自分の権利を守りたければ、自分自身の名前で登記しろ」という、筋の通ったルールです。

では、選択肢2番です。

2 本件契約の存続期間が50年であり、契約の更新及び建物の築造による存続期間の延長がない旨を定める場合、一定期間地代を減額せず、その期間は地代の減額請求ができない旨の特約を有効に定めることができる。

(どうゆうこと?)50年の長い契約。「地代を上げない」という約束はいいけれど、「不景気になっても絶対に地代を下げない(減額請求不可)」という特約を有効にできるか?


■ 選択肢 2 の場合、特約を有効にできないので「不正解:×」です

借地借家法には、借主を守るための「片面的強行規定」という哲学があります。

「地代を上げない」という借主に有利な約束はフェアですが、「地代を下げさせない」という借主に不利な約束は、経済情勢が変わったときに借主を追い詰めることになり、アンフェアです。

どれほど長い契約であっても、不当に高い地代を押し付けられない権利(減額請求権)は、法律が死守します。

では、選択肢3番です。

3 本件契約が専らBの事業の用に供する建物の所有を目的とし、存続期間が50年である場合、契約の更新及び建物の築造による存続期間の延長がない旨、並びにBが借地借家法第13 条の規定による建物の買取りの請求をしない旨の特約を書面で有効に定めることができる。

(どうゆうこと?)「50年限定のビジネス用(事業用)の借地」として、期間が終わったら「更新なし」「建物買い取り請求もなし」という契約を結びたい。これは「書面」であれば有効か?


■ 選択肢 3 の場合、有効なので「正解:〇」になります

今回のケースは、期間が「50年」「事業用」です。

  • 期間30年以上: 「一般定期借地権」として、書面があれば「更新なし・買い取りなし」が可能です。
  • 期間10年以上50年未満: 「事業用定期借地権」として、公正証書なら可能です。この問題は50年なので、一般定期借地権のルール(書面でOK)を使えます。ビジネス(プロ同士)において、「50年後には更地にして返します」と納得して契約したのなら、それを尊重するのが公正な契約(私的自治の原則)です。

最後の選択肢4番です。

4 本件契約が公正証書によって行われていれば、専らBの居住の用に供する建物の所有を目的とし、存続期間を20年と定めていても、Aは正当事由があれば、20年が経過した時点で遅滞なく異議を述べて更新を拒絶することができる。

どうゆうこと?)「20年だけ住む家を建てていいよ。公正証書も作ったからね」という契約。20年経ったとき、オーナーAは「正当事由(どうしても返してほしい理由)」さえあれば、更新を拒絶できるか?


■ 選択肢 4 の場合、更新を拒絶できないため「不正解:×」です

借地借家法では、普通の借地権の期間は「最短でも30年」と決まっています。 例え公正証書を作っても、20年という短い期間で「住まい」を奪うような契約は、借主の生活基盤を壊すものであり、社会的にアンフェアです。

この場合、契約期間は強制的に30年に伸ばされます。30年経つまでは、追い出すことはできません。


【 氣置くポイント】

【 借主の盾、オーナーの諦め 】

  1. 「住まい」は重い! 30年未満の契約は、法律が勝手に30年に引き伸ばして借主を守る!
  2. 「看板(登記)」は自分名義で! 家族名義では第三者への対抗力(武器)にならない。
  3. 「ビジネス(事業用)」なら割り切れる! 期間を決めて「更新なし」とするプロの合意は、書面があれば尊重される。

プロとしての「公正な取引」の眼差し

この問題を通じて見えるのは、「弱者を守る優しさ」と「プロの合意を重んじる厳格さ」の使い分けです。

居住用の借主には「30年の安心」を与えつつ、50年という長期のビジネス利用であれば「契約通りに終わらせる」ことを認める。

あなたが目指す「公正な宅建業者」は、お客様が「住まい」を求めているのか「ビジネス」を考えているのかによって、適用される法律の温度感が全く異なることを伝えなければなりません。

借地という、時間軸の長いドラマが見えてきましたでしょうか?

以上、理解できたでしょうか? 過去問で確認しましょう。

目標:根拠を説明でき正解にたどり着く

【問 11】AがBとの間で、A所有の甲土地につき建物の所有を目的として一時使用目的ではない賃貸借契約(以下この問において「本件契約」という。)を締結する場合に関する次の記述のうち、借地借家法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
1 甲土地にBが賃借権の登記をしなくても、Bの配偶者であるCを所有者として登記されている建物が甲土地上に存在する場合には、甲土地がAからDに売却されても、BはDに対して甲土地に賃借権を有していることを主張できる。
2 本件契約の存続期間が50年であり、契約の更新及び建物の築造による存続期間の延長がない旨を定める場合、一定期間地代を減額せず、その期間は地代の減額請求ができない旨の特約を有効に定めることができる。
3 本件契約が専らBの事業の用に供する建物の所有を目的とし、存続期間が50年である場合、契約の更新及び建物の築造による存続期間の延長がない旨、並びにBが借地借家法第13 条の規定による建物の買取りの請求をしない旨の特約を書面で有効に定めることができる。
4 本件契約が公正証書によって行われていれば、専らBの居住の用に供する建物の所有を目的とし、存続期間を20年と定めていても、Aは正当事由があれば、20年が経過した時点で遅滞なく異議を述べて更新を拒絶することができる。

どうでしょうか? 根拠が説明でき、正解にたどり着くことができたでしょうか?

不明確な点に関しては、自問自答形式に戻り、確認して、根拠が言えるようにしましょう。

根拠が説明でき、正解にたどり着けたら、今回は、以上です。お疲れさまでした。

  • このブログは、不動産適正取引推進機構で公開されている過去問を元に、自分の勉強用として、Gemini と共に作成した自問自答形式の資料です。
  • 試験対策として、過去問を1問1問解いていくのも良いと思いますが、試験に合格するためには、「体系的なカリキュラム」が欠かせません。「AIで深く納得」し「オンライン講座で広く網羅する」方針が賢明だと思います。興味のある方は、一度チェックしてみてください。

▼ お勧めオンライン講座【SMART合格講座】です。

【広告】 AI × プロ講師の「二刀流」戦略! | Web 3.0 時代の生き方

コメント

タイトルとURLをコピーしました